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ダークなオチにハマる!!『儚い羊たちの祝宴』を読了!!【読書感想文⑥】

僕が読んでみた本について、その内容や感じたことを【読書感想文】にまとめてみました。
第6回で紹介する本は、人気作家・米澤穂信の暗黒ミステリ短編集として名高い『儚い羊たちの祝宴』です。

この本のあらすじや感想について、書いていきたいと思います。
皆様の本選びの参考になれればと思います。

儚い羊たちの祝宴(新潮文庫)

儚い羊たちの祝宴(新潮文庫)

  • 作者:米澤 穂信
  • 発売日: 2014/11/28
  • メディア: Kindle版
 

本のデータ

タイトル:儚い羊たちの祝宴
著者:米澤穂信
出版社:新潮社
発売日:2011年7月1日(文庫) 2008年11月1日(単行本)

『儚い羊たちの祝宴』のあらすじ

地方の名家である丹山家に引き取られた少女・夕日は、その家の娘・吹子と出会います。
幼い頃から吹子の身の回りの世話を任された夕日ですが、吹子には仲良くしてもらっていました。

中学に上がった年、吹子は夕日に秘密の本棚を作ることを命じます。
秘密の本棚を作った夕日は、吹子が隠している本を読んでしまいます。
秘密を共有し合うことで2人はさらに絆を深めます。

やがて吹子は大学生になり、家を出て1人で生活するようになります。
吹子がいなくて寂しがる夕日ですが、吹子が帰ってくる夏休みまで辛抱して頑張ります。

吹子が帰ってきた夏休み、大学の読書サークル“バベルの会”の合宿に参加する直前に勘当された吹子の兄が襲撃にやってきます…
彼を退けて難を逃れた吹子ですが、兄の葬儀のために合宿に参加できなくなります。

次の年も、その次の年も合宿の直前になると吹子の周りで人が死んでしまい…

(『身内に不幸がありまして』)

『儚い羊たちの祝宴』の感想

僕がこの本を読んでみたいと思ったのは、“ラスト1行の衝撃”というフレーズに興味をもったからです。
どのような“どんでん返し”が待っているのかと思いながら読んでみたら…

とっても面白かったです。
物語の後半からどんでん返しが始まっていくのですが、最後の最後にとどめの一言がグッとくるのです。
構成がものすごく考えられていますね。

それでは、この本に含まれている5つに短編について触れてみます。

・「身内に不幸がありまして」
読書を通して絆を深めていく丹山家の長女・吹子と使用人・夕日。
大学生になった吹子の周りで毎年起こる殺人…その真相は!?

読み進めていくうちに何となく犯人が分かってきて、その動機についても…
「あれ、もしかしてそんな理由なのかな…」と思っていると、最後の一言で「やっぱり‼」となりました。

衝撃的でもあり、ユーモアもあったりと、短編集の1話目として読む人の心をしっかりとつかむ1篇ですね。

・「北の館の罪人」
妾の娘として生まれたあまりは、母が死んだ後に六綱家の別館での生活を始めます。
そこであまりはある人物と出会い、不思議な交流を始めます。

最後はどんでん返しが重なります。
前半に提示された謎が解明されたと同時に、ぞくっとする一言が…

・「山荘秘聞」
ある名家の別荘の世話を任された守子ですが、ある事情で主人が別荘に訪れることはありませんでした。
なんとなく不満を感じる守子は、山から落ちて大けがした大学生を見つけ別荘へ連れていき、あることを思いつきます。

実はこの話だけオチの意味が分かりませんでした。
調べてみたら、そういうことかと理解できました。
5つの中では比較的ゆるめの話ですね。

・「玉野五十鈴の誉れ」
祖母が独裁を振るう名家の一人娘・純香と使用人・五十鈴の物語。
家の後継ぎとして育てられた純香ですが、ある事件がきっかけで悲劇に見舞われます。

ものすごく重苦しい状況を耐え抜いて、やっぱり友情は素晴らしいと思った矢先の最後の一言の衝撃…
怖いと思いながら、そこでその歌がくるかと伏線回収の上手さに脱帽しました。

5つの中で一番好きな作品です。

・「儚い羊たちの晩餐」
バベルの会をクビにされた鞠絵の家に新しい料理人がやってきます。
宴の料理を専門に作る厨娘と呼ばれるその女料理人に、鞠絵はある食材を注文します。

これはどんでん返しというのでしょうか…
ある程度の段階からオチがわかってしまいました。
わかっていても、もちろん怖いです。

簡単に5作品の紹介と感想を述べましたが、ブラックユーモアのあふれる物語ですが、どれも楽しく読めました。

全作品で“バベルの会”が関わっているとのことでしたが、実際に深く関わるのは最初と最後の話だけで、3作品に関しては軽く触れただけだったような…
5話目で、「あの人もいたのかな?」と思ってしまったくらいですね。

まとめ

今回の読書感想文では『儚い羊たちの祝宴』について紹介させてもらいました。

ブラックユーモアに溢れた、とても読み応えのある短編集でした。
1つ1つの作品はそれほど長くはないので、再読したいと思った時に手軽にもう一度読むこともできそうです。

物語の最後の一言に衝撃を感じてみたい、そういう経験をしてみたい人におすすめの作品です。